お気に入りの絵を飾ろう

 

アートが、そこにあるだけで、気持ちが癒されたり華やいだりする。

人が集う場所にアートは欠かせない。
暖かくなってきたら、春の絵を。
リビングの模様替えをしたら、インテリアと絵の色もあわせて。
引っ越し先の玄関には心を整えるアートを。
思い切って階段の壁をアートギャラリーにしてみよう。
オフィスや待合室には、落ち着く絵を。
卒業や就職の記念に、絵を飾ってみる。
例えば、両親の結婚30周年のお祝いに絵を贈る。
大切な人へ感謝を込めた記念のギフトとして。

そう、花を飾るように、絵を飾るきっかけはもっと気軽で良いのです。

飾る高さは、あなたが立った時の「目線に合わせる」

絵の中心が床から140~160cm位の高さになるように飾るのが、見やすい位置とされています。

ただし、部屋の中では立って動いたり、椅子や床に座ったりするので、目の高さは一定ではありませんね。

おそらく、ソファや椅子・棚やチェストなどの、家具の上の空間や壁に絵を飾ることが多いと思いますが、家具と絵との間が離れ過ぎていると、それぞれが美しく調和しません。
一般的には家具から、15~20cm程度の間隔を美しく開けるのが良いとされますが、絵と家具の大きさ、壁の広さや高さを見て、バランスの良い位置を見つけてください。

賃貸住宅であっても、絵を飾ることができます。

気になるのは、退去時にかかる原状回復義務

原状回復とは、借りたときの元の状態に戻すことを言います。

絵を壁に飾りたいけど、画びょうやピンを打って壁に穴を開けてしまうことで、住まいの賃貸契約を解消し退去する際、高額の原状回復費用を請求されてしまうのでは?と、不安になりますよね。

大丈夫です!賃貸住宅であっても、絵を飾ることはできます。

これまで、不明確だった原状回復義務の範囲が、2020年4月1日から賃貸借契約に関する民法の改正により、借主側(賃借人)がどのくらい原状回復費用を負担するのかが明確になり、画びょうやピン穴、ポスターなどを貼っていた日焼けあとなど、通常損耗や経年劣化については、原状回復義務を負わないことが明記されました。 

ただし、重いものを引っ掛けるために空けたネジ・くぎ等の大きな穴、また下地ボードの張替えが必要なほどの穴は、通常の使用による損耗を超えると考えられ、原状回復義務があると判断されることがありますので、注意しましょう。

実際には、くぎ穴やネジ穴が空いていた場合でも、下地ボードの張替えまで必要な場合はあまりなく「壁の穴を埋めて目立たなくする」補修や修繕作業を行う場合が多いようです。

5㎏以上の重い絵画であっても小さな穴で済むような便利グッズも販売されていますので、下記でご紹介します。

参考:

「賃貸借契約に関するルールの見直し」(法務省)
http://www.moj.go.jp/content/001289628.pdf

「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」について(国土交通省)
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk3_000020.html

賃貸では契約書が強い効力を発揮します。
ガイドラインはあくまでも一般的な指針であり、法的な拘束力はありません。
契約書をよく読み、心配な場合は不動産会社や家主に尋ねましょう。

壁を傷つけずに絵を飾るには、こんな方法があります。

壁を傷つけず、もしくは最小限のピン穴で絵を飾る方法をご紹介します。
そのための様々な市販品が、ホームセンターやインターネットでも、たくさん販売されています。
ご自身が使いやすく、お部屋事情に合わせた方法で、絵を飾り、ぜひアートを楽しんでください。

①額の裏側を確認します

通常、額の裏側にはヒモを通すフックが付いています。 
そのフックにヒモを通し、しっかり結んでおきます。
その際、ヒモをピンと張るようにすると良いでしょう。
ヒモが同梱されていない場合は、切れにくいしっかりしたヒモを購入しましょう。    

額縁専用のヒモなども200~300円前後(2~3m)で、販売されています。

②壁を傷つけにくい便利なアイテムで絵を飾ろう

壁に穴を開けずに絵や額などを飾るなら、貼ってはがせる粘着剤やフックなどを使うのが手軽で便利です。
(いずれも、ご使用上の諸注意がありますので、よくご覧になってからご購入・ご使用ください。)

軽くて小さめなフレームなら、コクヨのソフト接着剤『ひっつき虫』が便利です。
ちぎって、練り消しゴムのようにもんでキャンバスや額の裏に引っ付けて、絵を壁に貼るだけです。
剥がすのも簡単で跡が残らないので退去時にも安心です。

壁紙に使ってもキレイに剥がしやすい壁紙用の両面テープ付きフック、3Mの『コマンドフック』もあります。

耐荷重4~8㎏の『マジカルピンフック』など、他にもピン穴が目立たないタイプのフックもあります。
また、ピンのカタチがL字型になっていることで、壁のピン穴がほとんどわからない押しピン『ニンジャピン』なども、お勧めです。軽く小さなキャンバス(パネル)作品なら、「ニンジャピン」を2つ壁に刺して作品を掛ける方法もあります。

③重さのある絵(額)は、これらが便利。使用後の穴も目立ちません。

壁に画びょうやピンの穴程度で、重たい額や絵をかけることができるタイプの『コマンドフック』(耐荷重3.5㎏)もあります。
重い絵や額装は、バランスのことも考え、念のためフックを2つお使いになることをお勧めします。

また、ホチキスで壁に固定でき耐荷重5㎏~が、かけられる『壁美人』のほか、
2本のピンが石膏ボード内で交差して開き、ひとつのフックにつき耐荷重7kgまで耐えられる東洋工芸の『かけまくり』も便利です。

※額にはガラスを使用しているものが多いです。万が一、落下してきたら危険です。
 少なくとも年に1度くらいは、フックやピンが額や絵の荷重に耐えられているか、安全チェックやメンテナンスをしましょう。

衣替えをするように、季節が変わったら、季節にあった絵に替えることをお勧めしています。

④キャンバス(パネル)のままの絵も、飾れます

近年、ファブリックパネルなど、パネルのまま壁に飾ったり、並べたりするのが、はやっていますね。
当サイトの作品の多くは、作品に合わせて作家が厳選した額をご用意して、作品とともにお届けしておりますが、キャンバス(パネル)のままの作品も取り扱う場合がございます。

壁を傷つけることなく、キャンバス(パネル)の作品を飾る際の方法をご紹介します。

ホームセンターなどで安価で購入できる、角材の木片と3Mの『コマンドタブ』、もしくはコクヨの『ひっつき虫』などの、はがした時にあとが残らない粘着剤を用意します。
木片の厚みはキャンバスの裏の木枠の高さと同じか、少し幅の狭いものを使うとよいでしょう。

キャンバスを飾りたい位置が決まったら木片に「コマンドタブ」や、「ひっつき虫」などの粘着剤を貼り付けて、事前に木片を壁に貼っておきます。
そこに、キャンバスの中央を掛けます。違う作品に変えるときも掛け替えが楽です。

大きいキャンバスの場合は、木片を2つ使って左右に木片を配置し支えるように設置しましょう。

コンクリートの壁なども、このような方法でキャンバス(パネル)の作品を飾ることができますね。

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